ちょうどビートルズやストーンズや70年代のロックの良さがわかりだして、ひたすら聞きまくってた時、ヒットチャートを賑わす日本のロックやポップスはみんな「クソ」だと思ってた。
タイミングの悪いことにちょうどイカ天以降の「バンドブーム」の頃で、そいつらがみんな‘薄っぺらい’ものに聞こえたもんだから、そりゃ自分のバンドも迷走するわな。もちろん小室もシャ乱Qも、今でも「屁」みたいな音楽だと思ってるし、なんか周りがみんなアホでクソで、(自分の未熟さは棚に上げて)なんて自分は不運な時代に生まれてきたんだと、嘆いたもんだよ。
それから時代はひとまわりくらいたって。
昨日モダンタイムスの打ち上げの時、23才のシンガーの男の子が言ったのさ。
「今の音楽はクソですよね。やっぱり60~70年代の音楽が最高です」
わあ。
いろんな感想が頭の中を駆け巡ったけど、とにかく思った。
今も続けててよかったな、と。
そして、まだまだ続けられるな、と。
新しいとか古いとかは関係ない。いいのを作って残せば、何年経とうと必ず評価はしてもらえる。
何も迷うことはないんだ、若者よ。大人達よ。
自分の好きな音楽をどんどん聴こう。自分が本当になりたい人間になろう。
自分の好きなこと、やりたいことがきちんと表現できる人間になればいいんだよ。
そしてひたすらそのために、学び、悩み、鍛錬をし、感性を磨くのだ。うん。
流行など気にするな、とは言わないけどね。そこには何か大事なヒントはあるわけだし。
でも、「売れたい」とかで動くのはよくないな。そんなのはビジネスマンのすることだ。アーティストの考えることじゃない。
結果が出ていないのは、ただ単にまだ自分が未熟だからだ。
とにかく
‘人を感動させる人間’になるんだ。それだけを考えろ。
還暦の布施明だってジュリーだって、たった1曲に手を抜かずに、小手先でごまかさずに、あんなに気迫のこもった凄い歌を歌うんだからね。
後輩が気迫で負けててどうする。
毎日やれるだけのことはやって、最後は、そうさ、ガッツで勝負さ。