いや、もちろんね、オリンピックを見るつもりだったんだけど、オープニングシーンをたまたま見たら、あとはもう釘付け。昨日テレビ朝日でやってた「クレヨンしんちゃん/電撃!ブタのヒヅメ大作戦」。1998年公開の映画版。
オープニングは、007とかミッションインポッシブルとかエントラップメントみたいな、ハッキングシーン。警戒厳重の要塞に忍び込んで重要データを盗み出す、というやつ。
とにかくディテールの描き方とテンポが素晴らしいのだ。そのあとは、もうあれよあれよ。
シュワルツェネッガーにそっくりのキャラクターが出るんだけど(役柄もイレイザーとかトゥルーライズみたいな感じ)、なんと声優が玄田哲章氏。実際にシュワルツェネッガーの吹き替えをやってる人。そのキャラに、あんなシーンをさせるんだから、そりゃ爆笑だわな。絵も劇画調になるし(この辺は、見た人だけがわかる)。
でね、とにかくラストが泣かせるのだ。まさか‘ぶりぶりざえもん’などというキャラに泣かされるとは。「ターミネーター2」のラストにさらに一押し加えたようなシークエンスが、さりげないんだけど、70年代ヒーローもので育った世代のツボをつくというか、もう思い出しただけで胸が痛いのさ。あらすじ話すだけで泣かせる自信があるぞ。ネタばれになるからしないけど。
大人だからこそ、必見。
ちなみに、すでに映画ファンの間で傑作との評価が定着している「オトナ帝国の逆襲」と「アッパレ!戦国大合戦」も、もちろん傑作。見てない人は、恥ずかしがらずなんとしてでも見るべし。どちらもディテールの描写がハンパではなく、やはりラストシーンは号泣。
子供映画だからといって手を抜かず、もちろん子供に媚びたりせず、映画(とヒーローもの)への愛情を胸に持ちながら、なおかつしっかりとメッセージをこめて作品を生み出す製作陣に、拍手!
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