初めて買ったiPodは2世代目。まだモノクロで、値段も安くなかった。周りでもまだ持ってる人はほとんどなかったし、「こんなん、売れへんで」という評判も少なからずあった。
でも、買おうと思ったのはひとえに「MDを何枚も持ち歩かなくて済む!」という一点。
思えばほんとにMDというのは画期的な発明品で、ほんとに涙が出るくらい便利だったけど、外に音楽を持ち歩こうと思うと、何枚もディスクを持ってかなきゃならなかった。ポケットの中はMDで一杯で(あまり大きい声では言えないけど)自転車やバイクの運転途中に手探りでディスクを取り替えるという危険な芸当もやってた(良い子はマネしちゃダメ)。
高いと言われてた値段も、録音できるMDプレーヤーとさして変わらないので、別に不満はなし。
もともとMacには慣れてるわけだから、独特なインターフェイスにもすぐ慣れる。
で、実際に日常で使ってると、なんだかんだでみんな羨ましがってくれるわけですよ。理由はただ一点
「何枚もディスクを持ち歩かないで済む」=「家にある全部のCDを持ち出せる」
iPodのインターフェイスも使い勝手も、すべてその一点に集約されてる。つか、触ってる姿(くるくるとクリックホイールを片手で回す姿)も、けっこうカッコいいのよ。
で、「いつかはあのiPodを買おう」「今のMDが壊れたら買おう」みたいな層が徐々に広まって、結局は今のシェアに繋がったのだと思う。
ちなみにソニーがなぜ失敗したかといえば、もちろん
「家にある全部のCDを持ち出せる」という
最大のニーズを理解してなかったから。だから勝負時にあんな‘mp3の再生できない機種を出す’というアホな、そして致命的な失敗をやらかしたわけですね。
さて、注目のiPhone。
残念ながら僕はほとんど携帯に依存していないので、持つ必要性はほとんどない。何せ出歩く用事が日常ほとんどないので。
でももし僕が、通勤時間が長かったりしたら・・・。
僕はできるだけ荷物は持ちたくない性分なので、電話とiPodとちょっとしたノートパソコンがひとつになってて、見た目がとてもクールで、しかもそれほど高くないのなら、確実に買うと思う。
iPhoneというのはまさにそういうツールで、それでほんとに2万円で売られてたら、買わない理由はないなあ。
それにあのインターフェイス。まるで映画に出てくる未来のガジェット。
仮に何の役にも立たないシロモノだったとしても、あのギミックを2万円で手にできるのなら、安い買い物だと思ってしまう・・・それが愛すべき男心というものです。