世の中には2種類の人間しかいない。「売れるかもしれない」やつと「絶対に売れない」やつだ(by 冴沢鐘己)。
木を見て森を見ずって言葉があるけど、全体像を客観視するって、なかなかに難しいよね。僕は町工場街で育ったものだから、ネジなんだかナットなんだかよくわからない小さな部品を見ることが多くって、そこでアルバイトなんかもさせてもらったりしてたのよ。職人さんたちはコンマ数ミリの世界で仕事をしてて、鉄や銅やアルミの長い細い棒から、毎日何百個とそんな小さなものを削り出してて、たまに聞いたりするのね。これは何の部品なのって。返事は決まって「さあなあ」。
本当に知らないのかもしれないし、職務上の秘密事項なのかもしれない。噂では飛行機の部品だとか、自動車の部品だとか、ロケットの部品だとか。とにかくひとつひとつが不思議な形をしてたのはよく覚えてるよ。
一方で、遠征やイベントでたまに大阪港や名古屋港のあたりを車で走ると、コンビナートのような巨大な工場が見えたりするじゃない。あんなデカイものをどこで作ってどうやって持ってくるんだろうとか、あの何十メートルものてっぺんにある突起物はなんのためのものなんだろうとか、いつも興味津々。あれを設計する人たちは、あのスケールをイメージしながら、何ミリ・何センチの部品までデザインするのよね。
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