新年明けましておめでとうございます。すっかり空けてしまいました。2015年ですってよ。完全に“未来世界”の年号ですよ。
例えば山口百恵が引退し松田聖子がデビューしたのが1980年、今から35年前。
その1980年の35年前と言えば1945年。言わずと知れた第二次大戦終戦の年。
1980年当時の僕にとって終戦というのは完全に“歴史上の出来事”だけど、当時の多くの大人にとっては、今の僕がデビューした聖子ちゃんのことを思い出すのと同じくらいのリアルな出来事だったのですね。不思議な感覚。
終戦から80年代までの生活やカルチャーの変化・進化はあまりにもめざましくて、あの調子なら今頃は確実に僕らは空飛ぶ自動車で街を行き交い、年に一度は月旅行をしているはずなんだけど、いつのまにか未来への加速度は緩やかになって、実際に手にできた“予想以上の未来のアイテム”はiPhoneくらい。
でもね。
もともと僕は子供の頃から古い小説、とりわけ古典ミステリが好きで、過去と現在に想いを馳せた先に自ずと未来は拓けると考えるタチなんで、旧き良きスタイルのラジオがiPhoneで聴ける(fm GIGのことですね)とか、旧き良きスタイルの音楽がMacBook Proで産み出される(TIME FOR LOVEのことですね)とか、ようやく僕の時代が来たかとここ数年は感じて仕方ないのです。
周囲の人たちには、あいつはいつも古いヒット曲とか古い映画とか古いミステリーとか古い怪獣のことしか考えてないと思われてるんだろうけど、いやいやなんの、古い地層の中にこそ宝石やなんかはあるわけで、それを知ってないと掘り出すことも活用することもできないのだよ。
優れたマジシャンが、ユニークなアイディアに古典的なムーヴを組み合わせることで新しい魔法を見せるように、僕の頭の中には、もう2015年仕様のアイディアもムーヴもあるんだ。そうした、今までひとつひとつコツコツと積み上げて来た先にあるものを、今年は広く世に問うという1年になりそうで、信じてくれる人だけがいち早く魔法を見ることができるぜ。いやほんと。
魔法は1日にしてならず。みんなの驚く顔を楽しみにしながら、今年もスリリングな旅を共にしましょう。