12月12日(日)大阪
KinPouGe「アコでナイト!」
ほら、アルバムの1曲目ってやっぱりシングルとか勝負曲を置くじゃない。
で、3曲目にはちょっとした変化球(ロックバンドならアコースティック曲とか)を置いたりするから、その間を繋ぐ2曲目って、けっこう重要なのね。
まさに野球の2番打者のように、派手さはなくても芯のある、飽きのこない曲があると、そのアルバムは信頼できるなあ、みたいな。
さて、そんなんで遂に足を踏み入れた、甲斐バンドファンの大阪の聖地「KinPouGe」。お店の名前からもうね、気合いバッチリ。
店内にも、全盛期のツアーポスターや関連書籍の数々、さらにはメンバーが実際にライブをしたりとか。
甲斐バンドだけでなく、オフコースやレイニーウッド、浜田省吾、さだまさしなどなどのオリジナルメンバーやサポートメンバーも来られてライブをされてたり。
ニューミュージックを聞いて育った世代には堪らないアイテムがいっぱい。
昨日は共演者もかなり多かった(10組以上?)けど、マスターを含め甲斐バンドファンがいることはわかってるので、セットリストをどうするか、出演が決まってからずっと、あれこれ考えてたのよ。
もちろん甲斐バンドファンじゃない方も多いので、バランスが難しい。
考え抜いて、出番直前に気が変わって、実際にプレイしたのがこれ。
1.東京の冷たい壁にもたれて
2.黒い夏
3.シネマクラブ
4.カサブランカ・ダンディー
5.哀愁でいと
6.カナリア
7.加速度
最初の3曲が甲斐バンドナンバー。
「東京の冷たい壁にもたれて」は2nd.アルバム「英雄と悪漢」の2曲目。
「黒い夏」は3rd.アルバム「ガラスの動物園」の2曲目。
どちらも、当時めったにライブで演奏されていない(僕は聞いたことがない)けど、実は隠れた人気曲。
特に「黒い夏」は所謂リフもので、ほとんど展開のないシンプルな曲だけど、初めてこれを聴いた中学生の僕は、「カッコええ!これがロックなんや!」ってビビっときたんだ。
また、歌詞がいいのよ。シンプルで抽象的なんだけど、絵画的で余韻があって。
「詩」だなあって思った。テストで答案を早く書き終えたときとか、問題用紙の裏によくこの歌詞を書いてた。
この2曲に比べれば「シネマクラブ」はまだ有名で、ライブアルバムにも入ってる。典型的ロッカバラードだけど、甘さのないのがいい。
いきなり出だしが
「もうおしまいさ すべては手遅れ なにもかもが狂っちまった今」
だからね。それなりのテンションで歌わないと曲を支えられない。
ちなみにこれは5th.アルバム「誘惑」のB面4曲目。
A面ラストにも置ける大きな曲だけど、これがB面4曲目というところに、いかに「誘惑」が名盤か、伺い知れますな。
と、ここまで僕の自己満足に付き合っていただいたので(ほんとはもう1曲考えてた)そのお詫びに(?)おそらく世代的には皆さんご存知に違いないジュリーとトシちゃんの曲を歌ったよ。いやあ、ノッて頂きました。
ほんとに長丁場のイベントだったけど、主催のゆみりんさんの計らいでたくさんの方に残っていただいて、盛り上げていただきました。
みなさんCDまで買っていただいて、感謝。
マスターにも「黒い夏」を喜んでいただけて、終了後にしばし甲斐バンド談義。
甲斐バンドファンが集まる時には、ぜひまた呼んでください。
まだまだ歌いたい曲がある!