例えばハードボイルドというジャンルは、何を思ったかとかどう感じたかを書かずに、基本は行動だけを描写するんだ。
迷った時、どうすればいいかわからない時にこそ、歩く、行く、話す、動かす、かき乱す。
結局、言葉より何より「行動」にこそ一番人間の本質が現れるからね。
その人がどんな人間かわからない時は、スペンサー流に言えば「押して」みる。
笑う、怒る、泣く、闘う、守る、逃げる・・・。
「ああ、あなたはそういう人なのね」というのが自然と見えてくる。
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なぜあいつは、あの人は、あんなことをするんだろう。
そんな時にこそ、じっくりと「その行動」の意味を考えてみるんだ。目の前の出来事だけでなく、もっと長いスパンで。
ほんとは陥れるために今、笑いかけてるかもしれないし、幸せにしたいがために今、泣かせてるかもしれない(速水真澄みたいに)。
でもね、人間の本質・本音は結局そうは変わらない。
何気ない時に優しい人は、イザという時もきっと君を守るし、ちょっとした時に冷たい人は、いよいよという時にはきっと君を見捨てる。
もっとも最悪なのは、ここぞ!という時に自分の判断で動けないヤツだけども。
勝手に暴走するヤツもやっかいだけどね。
そういや「ガラスの仮面」の新刊が出てるんだっけ。