なぜか今、サザエさんを読破中。
いや、小さい頃から好きで(今はなき)姉妹社版なんか小遣いで買ってたんだけど、それこそ何十年ぶりかで、全集を風呂で読んでます。
何せ初出が昭和21年、連載最後が昭和49年。
その間28年!
第1巻の頃は戦後間もなくなわけだから、町中に牛はいるし、魚は七輪で焼くし、夏には蚊帳を吊るすし。
でもご存知のとおり、サザエさん一家の設定は、サザエさんがマスオさんと結婚してタラちゃんが生まれ、ノリスケさんが結婚してイクラちゃんが生まれて以来、20年以上変わらない。
サザエさんは永遠の24才。
でもキャラクターは微妙に変化をしていて、初期は24よりも幼く(ほんとにカツオのお姉さんて感じ)、後期はどちらかと言えばもうおばさんみたい。
再読しての一番の発見は、ワカメちゃん。
初期は事実上の主役で、とてもお茶目でかわいい。
後期は、時代背景とともに登場人物全てがスレてきてしまうんだけど(心なしか絵も雑)、初期の頃は、とにかく癒されます。ああ、いい時代だったんだなあって思う。
そういえば「エプロンおばさん」も好きだったな。
テレビのサザエさんは、知らない人はいない国民的番組だけど、原作漫画を読んだことない人は、案外多いんじゃないかしらん。オススメです。たまに個人病院の待合室に置いてあったりするので、出くわした時は(特に初期の作品は)読んでみてくださいな。きっと癒されますぜ。
あ、「サザエさんうちあけ話」も名作です。波瀾万丈の人生をカラッと語ってて、でもじんわり胸にしみるところがあって、ちょっと星新一のエッセイにも似たところがあって、その湿っぽくないところが(それでも泣けるところが)いとよろし。
長谷川町子全集 (1) サザエさん 1